大規模な組織、個人経営や商店、代々伝統を引き継ぐ老舗、諸活動から派生した事業、士業や専門職であれ・・
どの形態に属すにせよ、またあなたがどのような立場や役割であれ、ビジネスや生業には相応の「常識」という土台があります。
組織や業界の歴史が長くなり、権威やマーケットシェアを拡充するほど、特有の常識が強くなります。
常識はある周期で老朽化が進むと一気に淘汰され、刷新する可能性があります。
そんなとき、刷新する役割を担う先駆者(先駆社)がいるものです。
概ね、最初は揶揄されたり否定や批判に合います。
そこで試練というトレーニングや下準備を余儀なくなれますが、苦難や工夫を重ねて、新しい常識の基盤となるアイディア、商品、サービス、テクノロジー、市場などを提供していきます。
昨今、脱・常識、常識に囚われない発想はかなり理解され通用してきたように伺えます。
しかし、いざ利害の絡むビジネスでは、常識から抜けるリスクよりもゲイン(利得)の可能性が数値的に上がってこそ、常識から自由になります。
見込んだとしても、賭けに頼る要素は少なからずあるようです。
もっとも、大勢では難しく、むしろたった一人、あるいはごく少人数のほうが、脱・常識のアプローチはうまくいきます。
テストが必要ですから。
概ね発展力のある経営者(陣)やオーナー方は、すでに土台となる事業が安定期を過ぎると、既存の商品やサービスの常識から新しいモノを生み出す時期に移行します。
このとき、組織内で身近なところからこそ、それを阻む反発は起こりやすく、経営者やオーナー、リーダー役には葛藤が増すものです。
まったく既存の事業とは異なる業界で、新たに縁の繋がりで広がった事業家たちとともに、新天地で新しいプロジェクトを立ち上げるべく日々奔走していらっしゃるM氏。
「自分が動きだしたら、とんとん拍子ですよ。逆に、自分が止まると、すべてが止まる(苦笑)」と、志をもって飛び回っていらっしゃいます。
「新」「新しい」の言葉が続きますが、まさにすべてがM氏にとって新鮮であり、不鮮明な展開にも挑む勢いです。
一方、プロジェクトがぐんと広がるたびに、常識の壁を感じておられるのか、
「常識ってなんでしょうかね。過去の偉業を遂げた人物は、当時の常識を破っている。そんなに常識は大事なものでしょうか」と。
確かに、常識や既成概念を障害に感じるなら、扉や壁のように破るイメージです。
ただ、ここは少々精神論に入りますが、結局「この世に要らないものは何もない」ようです。
常識を土台としているのは、マス(大衆)であり、消費を始めビジネスを潤沢にする太い軸層です。
先駆者、パイオニアは、既存のビジネスの常識を壁のように見なすより、常識を超える発想であるほど、展開が広がるでしょう。
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