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実績が経営を過重する


経営者や、社内・組織の責任を担う役職にある人物(リーダー)は、会社や管轄内の状況を体現しているものです。

一個人でありながら、もれなく会社の経営状況や部署内の業績は、身体に現れています。

 

日々の仕事のコンディション、コミュニケーション、成果を示す売上、成果は、経営者やリーダーたちの姿や態度が示しています。

仕事内容や会社が「健康的」であるなら、経営者やリーダーたちも然り。

 

ボディラインや体重、体脂肪など、形状や数値としてわかりやすく投影されることもあれば、健康・諸症状として見て取れるでしょう。

 

一般に、黙って表沙汰に情報が漏れなければ、実態はバレないと考えがちです。

最初は表沙汰にはならず黙認していても、歳月の経過とともに、周囲も気がつくような事態に発展するでしょう。

 

意識高い系な経営者やリーダーたちは、「会社の経営は経営者次第だ」「成長、変化しない部下を変わらない。まず自分が変われば、部下たちも変わる」と心得ていらっしゃいますね。

 

自己変化、改革はそうそう容易ではありませんが、その観点が身についてくると、ある意味簡単であり、自らがチェンジするなら容易に周囲に対して好影響を及ぼすことができるのです。

 

もっとも、すでに組織状況や業務があまりに重たく、課題や問題を抱え込みすぎると、経営者やリーダーたちは積荷に押しつぶされる思いでしょう。

 

経営者やリーダーがそのような段階にあるときは、雇用エネルギーのハイアラキーが示すように、社員や従業員は上の体現する状況に贖うことは難しくなっています。

 

仕事やビジネスはもとより、個人の健康、精神衛生、価値観も身動きがとれなくなってなっている頃です。

 

 

さて、けして負荷にみえず、むしろ価値あるようなものが、経営者やリーダー、会社や組織全体に過重をかけ、健やかな経営や個々人の健康を妨げるケースがあります。

 

それは、豊かすぎる過去の実績。

 

過去の実績は歳月の経過とともに、重みを増していき、新しい発想やビジネスの取組みを面倒に感じさせます。

 

 

「今年は現役から引退させてもらい、副社長たちに任せていきたい」とおっしゃるN氏。

 

そうおっしゃるわりには、まだ完全に任せきれぬ課題があり、引き際に迷われています。

 

社員や経営陣の方々は、そんなN氏の心情を汲み取ってか、いまひとつ頼りなげな立ち位置。

 

N氏は一時代を築いたエピソードと社運をかけたドラマが多々あり、確かにそれが会社の屋台骨を作りました。

 

しかし、それが引き際や、新しいチャンスを開拓する逆風にもなっているようです。

 

今は健康に気遣うN氏ですが、その実積の拠り所には、とある症状と近いところに身を置かれている方でもあります。

 

 

ある程度確率の高い経営法則として・・・

 

健やかな会社は健やかな経営者(リーダー)にあり!

 

会社・組織は代謝をよくしておくこと、また経営者・リーダーたちも代謝をよくしておくと健やかな経営状態をキープし、新たな活力を育むでしょう。